「妊活って、何で女性ばっか頑張んなきゃいけないの?」
と思ったことありませんか。
身体の負担も、スケジュール管理も、通院も、薬の管理も、痛みも、怖さも、全部こっち。
「これって本当に“夫婦のこと”なのかな?」と何度も思いました。
「夫は何もしてくれない」って思った
私たち夫婦の場合、不妊治療クリニックで検査を受けた結果、男性不妊であることがわかりました。
しかも、その状態はかなり重度。
そのため、人工授精という選択肢はなく、最初から顕微授精を行うことになりました。
診断を受けた後、男性不妊について、夫も私も色々調べました。
夫は「何か治療法があるんじゃないか」と思っていたようですが、
これといった改善方法は見つからなかったんです。
女性不妊の場合、「排卵しない」という問題があれば、「排卵誘発剤を使って排卵を促す」ことで、妊娠に近づく可能性があります。
しかし、男性不妊の場合、「これをやれば治る」という治療法はなく、
「食生活を気をつける」「運動習慣を作る」などの対症療法ばかり。
そのため、重症度に合わせてステップアップするしかないという状態でした。
夫は「俺にできることは何もない・・・」と落ち込んでました。
最初は、私も「そうかもしれない・・・でも、私が頑張れば大丈夫」と思っていました。
でも、不妊治療が進むにつれ、身体も心もしんどくなり、
「あなたも当事者でしょ。なんで私ばかり頑張ってんの?」
「あなたにもできることあるよね?」
と強く思うようになりました。
「寄り添ってほしい」と伝えても、理解されなかった
妊活中の“そわそわ期”って、どうしても検索魔になりますよね。
「妊娠初期症状」「高温期⚪︎日目 症状」・・・
気になることは山ほどあって、スマホの画面から離れられません。
いつもとは違う、身体の変化に敏感になって、不安になってるんですよね。
そして、そんな時に、夫に言われたんです。
「ネットで調べても、わからないんじゃない?」
「今はあまり考えすぎないほうがいいよ」
いやいや・・・正論ですよ。
でもこの発言は、不安で仕方ない自分を、頭ごなしに否定された気分で、すごく悲しかった。
男性は、自分の身には何も変化がないからこそ、その違和感や不安を想像しづらいのかもしれません。
胚盤胞を移植した後、私は「身体の中で起こっている変化」に対して、慎重になりたかった。
食べ物も、歩き方も、服の締め付けも、全部気をつけてた。
でも、夫は「普段通りにしてたらいいんじゃない?」と軽く言ってくる。
「全然分かってくれないじゃん」って思いました。
その度に、私は「私の気持ちに寄り添ってよ」って言ってましたが、
夫にはうまく伝わっていませんでした。
夫からすれば、
「これ以上あなたが検索で不安になる姿を見たくなかった」
「気にしすぎて苦しんでいるように見えたからそう言った」
だったようです。
お互いに分かり合えてなかったし、すれ違ってたんですよね。
「ロボットにプログラミングするみたいに」具体的に伝えた
そこで私が気づいたのは、「寄り添って欲しい」という抽象的な言葉だけでは伝わらないということでした。
だから私は、“私の取扱説明書“を作る気持ちで、具体的にどんな行動をして欲しいのかを伝えることにしました。
「病院から帰ってきたら“今日は何したの?”と聞いて興味を持っているように接してほしい」
「“今日の薬は飲んだ?”って確認してきてほしい。一緒に服薬管理をしてほしい」
「不妊治療の費用について調べてほしい」
「不安な時は“わかるよ。〇〇だもんね”って共感とおうむ返しした後に、“あそこのカフェ行ってみよう”と連れ出してくれたら、嬉しい」
こんなふうに、まるでロボットをプログラミングするみたいに具体的な行動を伝えました。
伝えるタイミングは、感情的なタイミング(そわそわ期・生理中)ではなく、自分の感情が落ち着いている時。
そうすることで、お互いすれ違うことなく、やりとりできました。
伝えたら、夫が少しずつ変わった
今でも完璧とは言えないけれど、夫はだんだん「私の取扱説明書」を読めるようになってきました。
今では
・自分から「今日の病院はどうだった?」と聞いてくれる
・本屋で妊活の本を立ち読みして、知識をつける努力をしている
・「次の移植って〇月中旬くらいだよね。予定考えないとね」と声をかけてくれる
・ネガティブになった時は、気が済むまで話を聞いてくれる
そういう小さな変化が、とても嬉しかった。
「辛いのは私だけじゃない。夫も頑張ってくれてる」
そう、思えました。
妊活は夫婦のチーム力が試される時
妊活は、本当に心がすり減ります。
妊活期間が長くなればなるほど、夫婦の間にすれ違いや溝が生まれやすくなるのも事実です。
実際に、妊活をきっかけにギクシャクして、離婚してしまう夫婦もいます。
でも、子どもを育てるのは、もっと大変。
だからこそ、「今のうちに夫婦で協力する練習をしておくことが大切」です。
妊活中、「夫が何もしてくれない」と感じているあなたへ
妊活は、本当に心も身体もズタボロになります。
だからこそ、妊活は「夫婦という“チーム“で乗り越える」ことが大事です。
もし、あなたも同じように「私ばかり・・・」と悩んでいるなら、
して欲しいことを具体的に伝えてみてください。
「こんな時は、こうしてくれると嬉しい」
そんなふうに、自分の“取扱説明書”を書くつもりで。
感情的な時よりも、心が穏やかな時の方が、あなたの気持ちが相手にまっすぐ伝わると思います。
たとえ、子供に恵まれなかったとしても、
この妊活を通して積み重ねてきた「支え合った時間」や「お互いに向き合った経験」は、
きっと2人の絆を深める大切な力になります。
まだまだ、妊活は「女性が頑張るもの」というイメージが強いし、
実際に、女性側の負担は大きいものです。
でも、だからこそ、パートナーには、きちんと自分の気持ちを伝えて、
自分にとって一番の理解者として、そして、人生を共に歩むパートナーとして、
一緒に悩み、乗り越えていける関係を築いていきたいですね。
以上、みにぼぼでした。
みなさんの体験談も聞きたいです!
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