待望の妊娠を喜んでいた矢先、
胎児の心拍が確認できず、死産と告げられました。
周囲からは「時間が解決するよ」「まだ若いから大丈夫」「次はうまくいくよ」と言われました。きっと励ましてくれたのだと思います。
でも、経験していない人からの上っ面な言葉は、まったく心に響きませんでした。「あなたも同じ経験をしたら、そう思えるの?」「そんなこと言われても、今は苦しくてどうしようもないの!」そんな気持ちでいっぱいでした。
頭では「何かしなきゃ」と思う。
でも、死産のことが頭から離れなくて、何も手がつかない。
――――――という無限ループ。
孤独感と絶望感に押しつぶされそうな毎日でした。
それでも、何か行動しなければ前に進めないと思い、
少しずつできることを探し始めました。
今回は、私が死産直後から1か月経つまでの間に実際に行った小さな行動をお伝えします。同じように苦しい思いを抱えている方が、少しでも心を整理し、日常に戻るための第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
目次
1)気持ちを言葉にして吐き出す
2)自分の心が落ち着くまでは、家でゆっくり過ごす3)掃除で無心になる時間を作る
4)心の余白ができたら、やりたかったことに挑戦する
5)死産の経験をアウトプットする6)まとめ
1)気持ちを言葉にして吐き出す
死産直後は、怒り、悲しみ、焦り、喪失感…さまざまな感情が次々と押し寄せ、制御できずに爆発しそうでした。「どうして私だけ…」「私だって赤ちゃんの声を聞きたかった」という思いが頭から離れず、何も手につかない、まるで嵐の中に放り出されているような日々だったんです。
そこで私は、頭に浮かんだ気持ちをそのまま声に出すことにしました。ベッドで寝っ転がりながら小さな声でつぶやくときもあれば、涙と一緒に大声で叫ぶこともありました。声に出すことで、溜まっていた気持ちが外に吐き出され、心と体が少しずつ軽くなったんです。
最初は毎日のように泣いていましたが、日が経つにつれて、涙が出る回数も少しずつ減っていきました。気持ちを言葉にして吐き出すことは、いつもの自分を取り戻すための小さな一歩です。私と同じように、心がいっぱいで苦しいときは、ぜひ声に出してみてください。ほんの少しだけ心が軽くなるかもしれません。
2)自分の心が落ち着くまでは、家でゆっくり過ごす
死産直後は、頭の中も心の中も余裕がなく、外の世界からの刺激を受けると気持ちが押しつぶされそうでした。街を歩けば妊婦さんや赤ちゃんを見かけてしまい、自分と比べて苦しくなることも。
だから、気持ちが落ち着くまでは、家の中でゆっくり過ごすことにしました。必要がなければ外に出ず、スーパーや本屋などに行くときも、気が向いたときだけ。自分のペースで外の世界と距離をとることで、心に余白を作り、感情を整理できる時間を確保しました。
無理に外出する必要はありません。まずは、自分の心が落ち着くことを優先して大丈夫です。私の場合も、最初の1か月は必要最低限しか外に出ませんでした。ですが、産休で時間があったおかげで、1か月経った頃には少し余裕が出て、せっかくの休みだから旅行に行こうかな、と思えるようになりました。焦らなくても、自然と外出したくなる日がやってきます。毎日外に出なきゃと自分を追い込む必要はありません。
3)掃除で無心になる時間を作る
先ほどもお話ししたように、死産直後は特に用事がなければ、家で過ごすことが多かったです。その代わり、家でできること、やりたかったことに取り組む時間を作りました。
そのひとつが掃除です。ポイントは、普段はやらない場所や細かいところを重点的に掃除すること。床を磨き上げたり、キッチンをピカピカにしたり…夢中で取り組んでいると無心になれます。一瞬、死産のことから離れられる時間もありました。
家から出ないのは悪いことではありませんが、何もしない時間ばかりだと、考えがマイナス方向に傾きやすかったり、SNSでつらい情報を見てしまったりすることもあります。体調に無理のない範囲で、夢中になれることや無心になれることを見つけることが大切です。
4)心の余白ができたら、やりたかったことに挑戦する
掃除で無心になれる時間を作ったあと、少し心が落ち着いてきたタイミングで、次は「やりたかったこと」に手を出してみました。私の場合は、お金の勉強です。
死産や妊活のことを調べると、また気持ちがしんどくなってしまうので、あえて関係ない分野に集中しました。具体的には、妊活再開に向けて、節約術やお金の制度について学びました。
人によっては、語学や資格勉強、趣味の学びでもいいと思います。大切なのは、心から「やってみたい」と思えることに時間を使うことです。夢中になれる時間を持つことで、死産のことを考える時間を少しずつ減らせますし、少し先のことを考えられるようになったことで、日常に戻るステップを踏み出せた実感も得られます。
5)死産の経験をアウトプットする
ここまでくると、自分の感情を少しずつコントロールできるようになってきます。ただ、心の奥にはまだ古傷のように痛みが残っています。このタイミングで、私は死産のことを整理してアウトプットすることにしました。
具体的には、ブログを書き始めてみたんです。
死産のことを思い出すことでつらい思いをしたくない。
でも、経験したことや感じたことを忘れたくない。
この経験を、自分の成長の糧にしたい。
――そんな思いで、死産のことをまとめ始めました。
1で行った「気持ちを言葉にして吐き出す」は、制御できない感情をただ外に出す作業でした。しかしこの「アウトプットする」という行為は、自分の中で昇華したものを整理し、残しておきたいことを形にする作業です。その過程で、自分の感情や気持ちに納得感が生まれ、さらに前に進む力を少しずつ取り戻すことができました。
ブログでなくても、日記やSNSなど、自分が書きやすい形で構いません。私がブログにした理由は、周りに不妊治療や死産について話せる人がいなかったからです。もし同じような状況で困っている誰かの助けになるなら、自分の経験を活かせる場を作りたい。さらに、後で自分自身でも振り返れるようにしたい――そう考え、ブログを選びました。
こうして自分の気持ちや経験を整理することは、次のステップに進むための大切な一歩になりました。もし同じように心の整理に迷っているなら、少しずつでも書き留めてみてください。形にすることで、自分の気持ちを再確認でき、前に進む力を取り戻す助けになるはずです。
6)まとめ
死産直後は、本当に余裕がなく、何も手につかない日々が続きました。でも、少しずつ自分の気持ちと向き合い、無理のない範囲で行動することで、心を整理することができました。
1)気持ちを言葉にして吐き出す
2)自分の心が落ち着くまでは家でゆっくり過ごす
3)掃除で無心になる時間を作る
4)心の余白ができたら、やりたかったことに挑戦する
5)死産の経験をアウトプットする
この5つのステップを通して、少しずつ日常に戻る準備が整います。私自身も、一歩ずつこうして乗り越えてきました。もし、死産後の過ごし方に悩んでいるなら、あなたの状況に合わせて試してみてください。小さな行動が、心の回復への大きな一歩になります。
以上、みにぼぼでした🙈
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