最近、「タイパ」という言葉をよく耳にします。タイパとは、「限りある時間の中で、より充実した日々を過ごそう」という考え方です。動画を倍速で視聴するなど、効率重視の生活が当たり前になってきました。
そんな中で、不妊治療クリニックでの待ち時間や通院時間は、平気で半日潰れてしまうことも日常茶飯事。「この時間もったいない!」とモヤモヤすることもありました。
さらに、妊活が思うように進まない日々は、本当にもどかしかったです。「これは人生において本当に無駄な時間だ」と感じることもありました。
しかし、不妊治療を始めて2年が経とうとする今、あの苦しかった時間も、振り返れば自分にとって必要な時間だったと実感できています。
そこで今回は、待ち時間や通院時間を「自分時間」に変えるヒント、そして、妊活が思うようにいかなかった経験が、私を成長させてくれた話をご紹介します。
妊活にネガティブなイメージを持っていたり、焦りを感じている方に向けて、少しでも今の状況を前向きにとらえるヒントになれば嬉しいです。
目次
1)待ち時間を「カフェタイム」に
・デジタルデトックスでスッキリ・お気に入りの飲み物でほっとひと息
2)通院時間を「プチ散策タイム」に
・軽い運動で心も体もリフレッシュ・季節を感じてみる・新しい発見や小さな出会いも
3)長期化している妊活の時間を「自分のメンテナンスタイム」に
・足止め時間も、自分と向き合うチャンス・「本当に子どもが欲しい?」を考えてみる・子どもがいてもいなくても、楽しめる人生に
4)まとめ:妊活時間をもっと自分らしく充実させよう
1)待ち時間を「カフェタイム」に
不妊治療クリニックの待ち時間って、本当に長くないですか?1時間で終わればラッキーで、運が悪いと3時間コースになることもありますよね…。
でもそんなときに、ただスマホを眺めて過ごしていると、「待たされている感」が強くなってしまいます。要は、自分の捉え方次第だと思うんです。
だから私は、この待ち時間を「カフェタイム」と命名して、充実した時間を過ごしています。
デジタルデトックスでスッキリ
このカフェタイムでは、「調べ物」や「連絡」以外のスマホはやめて、本を読んだり、日記を書いたりしています。
読書の良いところはずばり、余白があるところです。
スマホの世界は次々情報が流れてくるので、気を付けないと頭がパンクしてしまいます。それに比べて読書なら、自分のペースで進めることができるんです。
本の世界観に没入できたり、新たな発見があったり、本で得た知識を自分の中に落とし込めたりできます。
また、日記を書くのもおすすめです。嫌だったことを吐き出してスッキリしたり、逆に良かったことを書き出せば日常にある小さな幸せに気づけたり。
ネットで簡単に情報を手に入れられる時代だからこそ、オフラインの時間をあえてつくることで、頭も心もスッキリします。
お気に入りの飲み物でほっとひと息
そして、読書や日記のおともに欠かせないのが「お気に入りの飲み物」です。
クリニックは空調が効いていて乾燥しやすいので、私は水筒を持参しています。その中身を香りのよい紅茶にするだけで、気分が一気に上がるんです。
退屈な待ち時間が、ほっとできるカフェ時間に早変わりします。
2)通院時間を「プチ散策タイム」に
通院時間を「ただの移動」と思うと憂鬱になってしまいます。
だから私は、この時間を「プチ散策タイム」と命名して楽しむことにしました。
軽い運動で心も体もリフレッシュ
妊娠の可能性があるときは、「大事をとって安静にする」ことが習慣になりがちです。放っておくと本当に体を動かさなくなってしまうので、私は通院時間をちょっとした運動の機会として活用しています。
普段は電車を使う距離でも、1駅分歩いてみたり、自転車を使ってみたり。無理のない範囲で体を動かすだけで、なんだか気持ちまで軽くなるから不思議です。
季節を感じてみる
私は通院に自転車を使っていますが、同じ道でも季節ごとに違う発見があって面白いんです。
「最近涼しくなってきたな」「葉が色づいてきたな」など、普段の生活では気づきにくい四季の変化も感じられます。
そして、「涼しくなってきたから衣替えしようかな」「今週末は紅葉狩りに出かけてみようかな」など、小さな気づきが日々の楽しみにつながっていくんです。
新しい発見や小さな出会いも
予約時間があるとつい「時間通りに着かなきゃ」と焦って最短ルートを選びがちです。でも、通院の帰りくらいはあえて寄り道してみることもあります。
いつもは通らない1本隣の道に足を踏み入れてみると、新しくオープンしたカフェを見つけたり、道端の花に癒されたり…。そんな小さな出会いがあるだけで、気持ちが少し明るくなるんです。
また、自転車を使って浮いた交通費をちょっとずつ貯めて、気になっていたお店に行ってみるのも、ちょっとしたご褒美になります。
💡こんなふうに、通院時間を「プチ散策タイム」と思うだけで、通院の道のりがぐっと前向きになります。病院と家の間にこの時間を挟むことで、気持ちの切り替えもうまくできるようになりました。
3)長期化している妊活の時間を「自分のメンテナンスタイム」に
足止め時間も、自分と向き合うチャンス
妊活を始めたばかりの頃は、「1カ月でも早く妊娠したい」という思いが強く、周りの友達は計画通りに進んでいるのに、自分だけうまくいかないことで人生が狂わされているような気持ちでした。そのときは、当たり前に子どもを持つ未来しか考えていなかったし、それが幸せだと思っていたんです。
でも、妊活を続けていく中で、思い通りにいかない時間が増えるほど、自分の気持ちと向き合う時間も自然に増えていきました。「ただの足止め」だと思っていた時間が、自分と向き合う時間に変わったんです。
「本当に子どもが欲しい?」を考えてみる
妊活を始めた当初は、なんとなく「子どもが欲しい」くらいの熱量でした。結婚したら子どもを持つものだと思っていたし、当たり前に子どもを持つ未来しか想像できていませんでした。
でも、実際に妊活を始めてみると、うまくいかないことばかり。体外受精でも難しいと言われたり、妊娠16週で流産を経験し分娩・火葬をしたり、その後も何度も流産を経験したりしました。
最初は「なんで私だけ…」と怒りや悲しみが湧くこともありましたが、そのたびに立ち止まり、「そもそも私は本当に子どもが欲しいのだろうか」と自分の気持ちを見つめ直す時間を持てたんです。
その結果、考え方が少しずつ変わっていきました。
「子どもがいたほうがいいかもしれないけれど、絶対ではない。私が結婚したのは、夫と一緒に豊かに暮らしていくため。子どもがいなくても、自分の人生は充実させられる!」
妊活を通して、当たり前だと思っていた未来を問い直すことで、自分にとって本当に大事なことが見えてきたんです。
子どもがいてもいなくても、楽しめる人生に
確かに子どもがいる人生も充実しているかもしれない。でも、子どもがいない人生だって素敵だなと思えるようになりました。
・自分のやりたいことに挑戦できる
・美味しいご飯やお酒を好きな時に楽しめる
・自分の好きなものを追求できる
・夫婦でのんびり、自分たちのペースで暮らせる
・美味しいご飯やお酒を好きな時に楽しめる
・自分の好きなものを追求できる
・夫婦でのんびり、自分たちのペースで暮らせる
人生において「子どもを持つかどうか」は一つの選択肢でしかなくて、子どもがいてもいなくても豊かに暮らせる。結局は、自分たちの考え方や生き方次第なんだと思えるようになったんです。
そして、そんなふうに考えられるようになったのは、妊活が長期化したからこそ。決して無駄な時間ではなく、自分を整える大切な時間だったのだと今では思います。
4)まとめ:妊活時間をもっと自分らしく充実させよう
不妊治療の時間は、どうしても「待たされる」「進まない」と感じるものです。私自身もそうでした。けれど、その時間をただの「無駄」ととらえるか、自分を整える大切な時間ととらえるかで、心のあり方は大きく変わると思います。
- 待ち時間は「カフェタイム」と思ってリラックスする
- 通院の時間は「プチ散策」にあてて、心も体もリフレッシュする
- 長期化する妊活は「自分のメンテナンス期間」として、内面を見つめ直すきっかけにする
そうやって少し視点を変えるだけで、しんどい妊活の時間が「自分らしい時間」に変わっていきます。
妊活が思うように進まないときこそ、自分の気持ちや生き方を整える大事なチャンス。焦りや不安に押しつぶされそうな方も、ぜひ「今この時間をどう使うか」という視点を持ってみてください。きっと、妊活をしていなければ気づけなかった大切なものが見えてくるはずです。
以上、みにぼぼでした🙈
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