「体外受精って高いって聞くけれど実際はどうなの?」「自分の場合はいくらくらいかかるの?」と不安を感じていませんか?
確かに、病院のサイトにはモデルケースの事例が載っていますが、「なるほど、こういう場合もあるのか」とは思えても、実際自分の場合はいくらかかるのかはやっぱりわからず、不安が消えるわけではありませんよね。
そこで今回は、不妊治療歴2年の私が体外受精で実際に支払った金額をお見せしつつ、どのような費用がどれくらいかかるのか、ざっくりイメージできるようにお伝えしていきます。加えて、高額療養費制度など、知っておくと安心なお金の制度もご紹介します。
この記事を読み終わる頃には、安心して一歩踏み出せるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
目次
1)私が体外受精(採卵+移植)でかかった費用
①採卵までの費用(薬・診察代など)
②採卵当日の費用(処置・麻酔代など)
③胚盤胞凍結までの費用(受精・培養・凍結代など)
④移植までの費用(薬・診察代など)
⑤移植当日の費用(処置代など)
⑥移植判定日の費用(検査・薬代など)
⑦合計の金額
2)費用のイメージをつかもう
①費用の差はどこから?変動する費用としない費用
②自分がどれくらい払うかは「やってみないとわからない」
③でも安心!支払いには上限がある
3)知っておくと安心「お金の制度」
①高額療養費制度とは?
②付加給付制度や医療保険について
4)まとめ
1)私が体外受精(採卵+移植)でかかった費用
ここで紹介している金額は、自費ではなく、保険適用後の金額です。
なお、体外受精が保険適用で受けられるかどうかは、年齢によって決まります。
・43歳未満の方 → 保険適用で治療が受けられる
・40歳未満 → 移植6回まで
・40~42歳 → 移植3回まで
特別な診断や病気がなくても、年齢の条件を満たしていれば、医師と相談のうえ保険適用で治療を進めることができます。
①採卵までの費用(薬・診察代など)
4万2,310円
・卵子を育てるための薬代が高いです
・診察は3回(人によって多少前後あり)
・診察では、卵子や卵巣の状態を確認します
②採卵当日の費用(処置・麻酔代など)
3万4,210円
・採卵の数によって費用は変わります
・麻酔の種類によっても費用が変わります
③胚盤胞凍結までの費用(受精・培養・凍結代など)
8万767円
・体外受精(ふりかけ法)か顕微授精かで費用が変わります
・受精卵の数によっても費用が変わります
・凍結できた胚盤胞の数によっても費用が変わります
④移植までの費用(薬・診察代など)
1万887円
・診察は3回(人によって多少前後あり)
・診察では、子宮やホルモンの状態を確認します
⑤移植当日の費用(処置代など)
3万9,150円
・ほとんど移植自体の費用です
⑥移植判定日の費用(検査・薬代など)
8,710円
⑦合計の金額
21万6,034円
2)費用のイメージをつかもう
① 費用の差はどこから?変動する費用としない費用
先ほど記載した通り、体外受精には「採卵まで」「採卵当日」「受精・培養・凍結」「移植まで」「移植当日」などの費用があり、私の場合は21万円かかりました。
ここで注目したいのが、「変動しやすい費用」と「変動しにくい費用」です。
💡変動しやすい費用
・採卵
・受精
・培養
・凍結
💡変動しにくい費用
・薬
・移植
・診察
・検査(超音波・採血など)
実は、「採卵」「受精・培養・凍結」の費用は一律ではありません。
採卵で卵子が多く採れたり、受精・培養・凍結する数が多いほど、使う薬の量や処置にかかる手間、スタッフの対応時間なども増えるため、合計金額が高くなりやすいのです。
② 自分がどれくらい払うかは「やってみないとわからない」
では、自分の場合はいくらかかるのか?
これは、実際にやってみないと正確にはわかりません。
まず、卵子の数が変わる要素は以下の通りです。
- 卵子の数は個人差が大きく、年齢だけで予測することはできません。
- 採卵前に卵子が多く確認できても、未熟で使えない場合があります。
- 同じ薬を使っても、体質によって卵子の育ち方は変わります。
そして、受精卵の数が変わる要素は以下の通りです。
- 卵子の質だけではなく、精子の質も大きく影響します。
- 卵子と精子、それぞれの状態が良くても、相性が合わない場合は受精できないことがあります。
ここに挙げたのは一部の例にすぎません。他にも複雑な要因が重なるため、最終的にかかる費用は、病院で身体を診てもらい、実際に試してみないとわからないのです。
③ でも安心!支払いには上限がある
先ほども記載しましたが、体外受精は、やってみないと最終的にいくらかかるか正確にはわかりません。それでも、おおよその目安はあります。
一般的には以下の通りです。
採卵・受精・培養・凍結の数が少なければ 10万円前後
-
採卵・受精・培養・凍結の数が多ければ 20万円前後
「え、やっぱり最低でも10万円以上かかるの?」と不安に思うかもしれませんが、安心してください。
保険適用の治療であれば 高額療養費制度 により、1か月で支払う金額には上限が決められているんです。
3)知っておくと安心「お金の制度」
① 高額療養費制度とは?
先ほど少し触れましたが、高額療養費制度とは、保険適用の医療を受けたときに「上限を超えた分は払わなくていいよ」という制度です。
(上限の例:年収370~770万円の場合、8万7,430円 )
つまり、20万円分の治療を受けても、その治療が1月に収まっていれば、支払うのは8万7,430円だけで済むという制度です。
私の場合も、かかった金額は21万6,034円でしたが、実際に窓口で支払ったのは 158,955円 でした。
※採卵と移植が2か月にまたがったため、この金額になっています。
「じゃあ実際にどう使うの?」と気になる方もいるでしょう。
実は、病院でマイナンバーカードを提示するだけで、自動的に適用されます。
事前の申請や手続きは不要ですし、手元に多額のお金を用意しておく必要もありません。
私の場合も、上限を超えた支払いは以下の通り、自動で減額されました。
・本来7,203円 → 実際は241円
・本来1,872円 → 実際は62円
・本来3万9,150円 → 実際は1,305円
② 付加給付制度や医療保険について
「もっと費用を抑える方法が知りたい」という方は、こちらの記事も参考にしてください。
私自身、付加給付制度を使ったことで月の支払いが2万5,000円まで下がり、安心して治療を続けられています。
私自身、付加給付制度を使ったことで月の支払いが2万5,000円まで下がり、安心して治療を続けられています。
4)まとめ
今回の記事では、以下のことをお伝えしました。
- 実際にかかる費用
- 費用が変動するポイント
- 支払いの上限や制度
これらを知ることで、体外受精に対する漠然とした不安をぐっと減らすことができたのではないでしょうか。
この記事を読んで、「意外とやっていけそう」と少しでも安心してもらえたら、嬉しいです。
以上、みにぼぼでした🙈
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